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Bunちゃんのわかっちゃいるけどスピーキング

No.1,427

Bunちゃん

2020年6月 8日

 ゴールディンウィーク始まりの休日、昨今の温暖化ポカポカと暖かい春の帯広昼下がりのこと。
 前日にホームセンターで購入した色とりどり可愛い花苗達を、しゃがみ庭に植え替える作業をしていた。これぞ、「ザ、春の休日のひと時!」ってほのぼの、穏やかな時間。
 小一時間ほどし、うっすらと全身に汗を感じつつも、暖かな日差し晴天微風の中、「よっこらしょ」と立ち上がる。時が連休初日だけに近所の美容室も閉まってる様子で、何気なく休日案内張り紙を見に歩道に出た。道路を渡る〝その時〟頭上に何か異変を感じ、異様な気配に一瞬にして襲われ。無意識下の防衛的本能から、直角に視線を上向ける。「ウワッ!」黒い大きな何かが直ぐボクの頭上で攻撃を仕掛けてきている、と驚き桃の木恐怖の数秒。辺りにボクの他、人影はなし。
 現実意識が戻り「カ、カラスだ!」と認識。そいつはさして頭上から離れていない上空を旋回しつつ、こちらを威嚇し、直感に確かに訴える所によれば頭上攻撃第二弾のチャンスを窺っている。
 いつだったか、カラスの人を襲う習性は見聞したことがある。人の後方高い処から後頭部をめがけ、蹴飛ばして来ると。それ以前は尖った口ばしで突いて来るものと思っていたが。
 実際に、数年前帯広駅北口に近い交差点にて車で信号待ちをしている時、歩道を歩く一人の男性が腕を大きく振り回しカラスにしつこく付きまとわれるのを躍起に追い払う姿も目撃していた。「こわっ!」、何がどうしてカラスに執拗に狙われているのかと不思議に思ったものだ。
 そして今回の自身の体験は、60日間の短いようでもあり長い期間のようでもある、ある夫婦カラスとの記録。お話の舞台、家の周囲は数十年に渡り我が日常穏かなる生活の場。カラスの「カ」の字も関わりはなかった。
 つづく。

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