
何がどうなろうと
2022年9月 5日
先日珍しく古本ではなく、本屋で新しい本を購入した。『流転の海 読本』。宮本輝著『流転の海』のガイドブックだ。『流転の海』を読破した人も、これから読む人も、読んでいる途中の人も、これがあれば頭を整理しながら読み進むことが出来るだろう。 昨年

別れぎわに
2022年8月29日
4月に副業だった取材カメラマンの仕事を辞めた。老朽化して不便すぎる自宅の解体に向けて、片付けが急がれてきたからだった。 約7年間、ショルダーバックにカメラを入れて地元の芽室はもちろん、上士幌、幕別、帯広など愛車に乗って撮影地に向かった。コ

3、三、尽くし・・
2022年8月22日
この夏は祇園祭の山鉾巡行、小樽の潮まつりなどが3年ぶりの復活と謳われた。この3年の歳月は、長いようだが過ぎてみれば短く思えてくる。 かつて「3分待つのだぞ」のCMが流行ったレトルトカレーやカップメンは、お湯を注ぎ仕上がるまでの3分をとても
遠い日の「弁慶」で
2022年8月 8日
初夏、コロナ禍のある日の夕暮れ。街歩きに出かけた。そして久し振りに弁慶の暖簾をくぐる。 カウンターの内側にいる白割烹着姿のオーナー森さんと眼が合い、微かに頷く。1人でゆっくり出来るカウンター席がいい。生ビールに鶏串とおでんをいくつか注文し

引 き 際
2022年8月 1日
潮時、引き際を見極めるのは簡単なようで難しい。独断できる場合はいいが、置かれた状況との兼ね合いもある。「もうや~めた」と仕事仲間に迷惑をかける人は困る。 先日私の福祉事業所の調理担当員が突然辞めた。まだ六十代半ば。ある不安材料を抱えながら

体をきたえる
2022年7月25日
町内にあった唯一の温泉銭湯に通っていた。時々、その浴室で同級生のAを見かけると声をかけていた。 ある日の夕方、脱衣室でAが着替えながら私に視線を向けると、「身長どのくらいあるの」と訊いてきた。「179センチかな」と私は応えた。私より頭ひと

ふろく・・
2022年7月18日
雑誌の「和樂」や「サライ」に、日本画の伊藤若冲や葛飾北斎の絵柄があるバッグやポーチが付いていると、思わず買ってしまう。この雑誌や本の付録に惹かれる気持ちは、昔も今も変わっていない。 子どもの頃に愛読していた「少年」や「少年画報」などの漫画
笑 い の 質
2022年7月11日
居酒屋辺りで職場や何かのグループにて飲食しているところがある。ふだんから知っている仲間同士の飲み会と思われるが、そういうところからは楽しさが伝わってくるけれど、時として突然爆発するかのような大声でしかも殊更に次から次へと途切れることなく爆

七十四歳の新人
2022年7月 4日
「そんなに履歴書を汚すもんじゃない」 昭和の時代、年配の管理職の男性が中途退職する若い社員に話すのを耳にしたことがある。汚すとは、転職により履歴書の経歴欄に入社と退職の行数が増えることを意味していた。 最近の調査で、新卒で入社した会社を定

恩 師
2022年6月27日
一年ほど前に、レンタル店で偶然手にしたDVDの「私という人間を作った、すべての愛するものたちよ」のコピーが目をひいた。ノーベル文学賞のカミュの原作「最初の人間」という自伝映画だった。 カミュの父は戦死し、母は聴覚障害で読み書きができなかっ