さみしいな
2016年5月16日
晩冬のある日々、カゼをひいていた。身に染みるようにわびしく物哀しい気分がしてたまらない。 茶の間のカーペットにて横になっていたぼくは、母上に、 「だるくて、つらくて、なんていうかさみしいな」 すると座卓で何かの資料のような

日常の風景
2016年5月 2日
柔らかな日差しの中、公園には子供たちの声がひびき、北の地にもいい季節が巡ってきた。今年の桜は蕾の頃から毎日眺めることができ、それにしても短い花の命と感じることで確実に時は流れているのを実感している。長い冬も過ぎてしまえばあっという間だ
病院で
2016年4月25日
人の行動には、なんとなく当人の個性が出るものだ。私の行動や生活ぶりも決して平凡ではないと思う。 4月最初の火曜日の朝、家を出て帯広の某皮膚科に着いたのが9時前だった。2週間ほど前に蕁麻疹にかかり、2度めの診察にきたのだった。

今も・・
2016年4月18日
四十年振りに京都嵐電の太秦(うずまさ)広隆寺駅で降り、「東映城」を目指す。東映城とは、二条城の大手門を模した映画村のシンボルとなっていた。 テレビで放送される時代劇の大半が、ここ東映太秦映画村で撮影され、時代劇ファンには垂涎(すい

ふぐよ、福よ
2016年4月 4日
高級食材の一つにふぐがある。福にかけて縁起を担ぎ「ふく」と濁音せずに呼ぶこともある。本場下関産のものをふく。いやいや下関に限らず大阪以西ではそう呼ばれているとか、明確には解らない。 漢字で書くと「河豚」。河の字は中国で食されたふぐ

本と映画
2016年3月28日
本の著者に会うことは容易ではないが、本を読むことはいつでもできる。これは著者に会ったに等しい意味がある。 若い時は、太宰治の全集を読み、その告白的文体に夢中になった。野坂昭如、五木寛之、深沢七郎、島崎藤村、宮本輝…と

温か・・
2016年3月21日
冬は人の背丈ほどに積まれた雪が辺りを暗くし、すり鉢型のような道になる。道幅は狭まり、さながら〝桶狭間の戦い〟ならぬ雪狭間の戦い!?を人と車が呈していた。だが、温かい日が続き雪も少なく、今年は家の周りが明るい。 側に小学校の通学路が
ま、少しでも清く正しく
2016年3月14日
蒲団をかぶって寝ようとする時や目覚めた時、顔の辺りに不快感があって、いくぶん大きく呼吸をするとざらついた空気が口中粘膜をさらに不快にさせる。つまりしばらく掃除をしていないからホコリっぽいということなのだ。科学的なことは知らないが、いっ

心はどこに
2016年3月 7日
悲しい時、傷ついた時、胸がチクリと痛む。嬉しい時は笑顔で両手を胸に合わせ、ホッとした時は胸をなでおろす。「心の中に」という言葉を発する時、自然と手は胸のあたりにいく。心を育てる、心を静める、心が痛む。普段私たちが何気なく使っている心と

伊豆松崎の夜
2016年2月29日
昨年の10月に伊豆へゆき、松崎町に3日間滞在した。充実した旅をサポートしてくれた人々がいた。 6日の昼に羽田空港に着き、伊豆急に乗り下田に着いた。レンタカーで松崎へ向かった。道の駅「花の三聖苑」で待っていたのが松本晴雄さん、渡辺