ジョバンニ
2015年6月29日
たとえば作陶によって干支の置物をつくる場合、作家によっては素晴らしい作品がある。そこからは何かしら存在感のようなものが伝わってくるのだ。価値があるとはそういうことでもあるのではないか。それは食品でも同じことがいえるだろう。 パンに
生きつづけた勉三
2015年6月22日
吉田政勝氏が『流転 依田勉三と晩成社の人々』を上梓した。これはすでに出ている依田勉三物の書籍を史実に照らし合わせて調べ、誤りなどを正して書きつづけた労作で、まるで太安万侶みたいだ。 読み進めるうちに、吉田氏が書きうる衒いのない内容
着る・・
2015年6月15日
背広を脱いで6年余り経つ。クローゼットに背広10着、ネクタイ数十本がクリーニングのビニールのままで眠っている。 いまはジーンズとTシャツ、冬はトレーナー姿で過ごしてきた。運動と言えば歩く程度。大のお菓子好き、チョコレート・ビスケッ
釣りと人生
2015年6月 8日
ある企業の社内報を手にとった。「これ見て」というH社長のコラムを読みはじめた。 「趣味の一つに釣りがあります。私の信条は単純で『魚のいないところでは釣れない』。当たり前のことですが、私は釣れないとすぐ移動し、餌を新しく付け替えます
ほどほど
2015年6月 1日
ある朝、職場の食堂のテーブルの上で可愛い花が咲いていた。艶のいい濃い緑の葉が鮮やかな黄色い花をさらに引きたてている。ヤチブキ。エゾノリュウキンカという呼び名の方が私は好きだ。職員の一人が採ってきたとのことで、その日の給食に早速ヤチブキ
ひととき・・
2015年5月25日
毎月読む「ひととき」と言う雑誌は、20年以上続くJR東海のCM「そうだ京都、行こう。」の特集号が切っ掛けだった。巻末には東海道・山陽新幹線ルートマップと時刻表があり、そのエリアをテーマに組まれている。 すでに訪れていた竹田城や赤穂
雲上を翔ける
2015年5月18日
唯物史観の歴史が長いことつづいて、今まさに恐るべき混迷時代である。世界のあちこちで破壊型人間が溢れて駆け廻っているのだ。自然界も壊れ出している。すでに世は破壊へと突き進んでいる。もうあらゆる面で終末を迎えるほかなくなってきているのでは
隣の席の二人
2015年5月11日
美味しいピザが食べたいと思い、近所のイタリアンレストランを訪れた。ここは値段が手ごろで結構いいものが食べられるので気に入っている。以前は薄暗い店内で座席が細かく区切られていたため、他人の目を気にせずに何となく安心できたが、去年店内の改
ひとり出版社
2015年4月27日
4年がかりで書いてきた原稿が本になった。「流転・依田勉三と晩成社の人々」である。自費出版なので「モレウ書房」と名づけた。モレウとはアイヌ意匠でふくろうの目玉で厄よけの意味がある。 納品された日に、本を何度も手にとった。夜は布団に持
その時に・・
2015年4月20日
よく目にするのが「捨てる」とか「思い切る」の文字と「断捨離」という言葉。これを自分に当てはめたなら、ストレスを起こしそうだ。 街に出かけると先ずは書店を覗き、音楽ショップで試聴。パソコンから古書店目録やオークションを漁る。こうして