恋の交渉術
2013年10月28日
お笑いのトーク番組が好きだ。その受け答えで、芸人の人間洞察や本人の人柄が露出するのでおもしろい。「人志松本のすべらない話」で、ある芸人が「先生が、日が暮れた帰りしなに、学校のプールでひと
足もと・・
2013年10月21日
猛暑の続く七月下旬、札幌市郊外のテーマパークで、縄文遺跡見学会があった。始まる寸前にスコール。バケツをひっくり返したような雨。雲の切れ間を見計い説明が始まると歩くたび足が重くなり、靴底が三センチほど泥で
過ぎし日々から
2013年10月15日
医者のイケダ先生は、静かな風情だが八十には見えないほど若くて役者的な存在感がある。バッハを聴き通し、ほとんど薄くなった短髪に眼光は意識がグッと表れ、相手の内奥を見ているような推理小説の探偵みたいにも見える。 人生に
あなたに伝えたい
2013年10月 7日
文化庁が2012年度国語に関する世論調査というのを発表した。今回初めてコミュニケーションに関する調査を実施したそうで、会話の際に不快に感じる理由を複数回答で尋ねたとのこと。男性は「言葉遣い」女性は「相手ばかりが話す」というのが最多だっ
作家 小檜山 博
2013年9月30日
早春のある夕暮れ時、帯広の街に春の雪が舞っていた。車を運転して駅前近くで信号待ちをしていると、帯広ワシントンホテル前から四、五人の男たちが現れて歩き出した。その中の一人がオーバーコートの
塀の中のベースボール
2013年9月24日
歴史から学べ、といっていたのは亡くなった評論家の草森紳一氏である。若いときに聞かされた教えであるが、今もそのことばが耳によみがえる。 十勝の歴史に詳しい人の筆頭にあげるとするなら、や
刻む・・
2013年9月17日
物心つくと家に振り子の時計があった。チクタクチクタク音がしてボ〜ンボ〜ンと数が時を伝えた。踏み台に乗ってギィーギィーとねじを巻いた感触が残っている。いま我が家の時計は静かでネジも巻かない。 小学生の
鯨人あらはる
2013年9月 9日
彼は眼光炯炯としてかつ穏やかな人物でもある。ヒヨワでイイカゲンなぼくのような者は、彼に会うと気持ち的にもどこか居住まいを正してしまう。会えば、「オオ、元気かよ」なんてケーハクな挨拶なんてしてられない。
ゴミ袋を運ぶ人
2013年9月 2日
このたび引っ越しをして生活が大きく変わった。長年住んだ家には物があふれていた。毎月の資源ゴミの日、心を鬼にして思い出の品を処分しようと向かうのだが、懐かしさに浸るだけでまた元の場所へ。そ
幾つも・・
2013年8月26日
萩、津和野、北陸が集中豪雨とニュースで報じられ、かつて訪れた場所の映像が次々と映し出された。一度足を踏み入れた土地はなぜか気になるものだ。 朝一番に観る天気予報にしても帯広が大雨と知ると「あの人どうしてるかな」と関わった人たちの顔