
眠りの一歩前
2023年7月 3日
だいぶ昔の漫才のネタで、地下鉄の車両をどうやって地下に入れるのかを考えると夜眠れなくなるというのがあり、大いに笑いをとった。「地上に通じる線路があって、そこから出し入れするに決まってるじゃん」 十人いたら一人くらい真顔でそう答える人がいそ

クモの糸は金色
2023年6月26日
「悪性リンパ腫」で5月から、私は治療を受けていた。 入院する前に、今まで世話になった恩人に病状を手紙で伝えた。「退院したら会いましょう」「完治されるよう祈っています」と返信が届いた。 病院のベットで点滴を受けながら、天井を見つめていると、

マジックアワー・・
2023年6月19日
この春、久々に帯広を訪れる。札幌駅を出発した特急とかちがトマム駅に近づくと、山の峰々にはまだ残雪があった。丁度、昼時に掛かり駅の売店で買ったカツサンドを開く。飛行機の場合もそうだが、弁当ではなくこれが私の乗り物での楽しみ方なのだ。こうして
ウルサイオトコトイラヌオトコ
2023年6月12日
出張していた道央の然る街の居酒屋カウンターにいた。混んでいたが、ぼくの隣には男女の二人連れがいてともに50代か。その男が実によく喋っているではないか。その為に女は相槌を打ちつづけている。とにかく話しつづけていて時々間が入るなんてことがほと

さようなら不発の五月
2023年6月 5日
五月からマスクの着用が個人の判断によるものとなった。それに小躍りして、一気にタガが外れたわけではないが、無意識に気が緩んだのだろう。連休明けから突然体調を崩し、胃痛、風邪、腰痛、膀胱炎と、芋づる式にあらゆるものに負け続けた。 中でも膀胱炎

締切
2023年5月29日
仕事には締切がある。 あるいは商品の納品日もそう。注文した後で「そのうち出来るはず」との連絡では依頼主も困るだろう。約束を守るのが社会のコモンセンス(常識)である。 私が生業としたデザイン業界でも納品までは締切の綱渡りであった。いつも余裕

記念日・・
2023年5月22日
数十年ぶりに結婚式の招待を受けた。この華燭の典を挙げる両人と初めて逢ったのは5年ほど前のことで、たまたまラジオ番組で一緒となり、その後何回か顔を合わせている。 昨年末、その二人が結婚すると知らされ、改めて届いた案内状には、4月22日に札幌
水の恐ろしさ
2023年5月15日
昔、水泳指導をやっていた。夏休み期間中に帯広市ヤングセンター等で主に小学生の夏季水泳教室に指導員として参加していた。その中で遠泳教室というのがあって、豊頃町海岸線の内側にある湧洞沼で開催される。 太平洋側は砂浜だが急に深くなっていて遊泳に

今を生きること
2023年5月 8日
生老病死。生きること、老いること、病になること、死ぬこと。この四つは人間がこの世で生きている限り、自分の思うようにならない苦悩だという仏教用語だ。日々の生活が万事うまくいっている時には決して思い浮かばない言葉であろう。 知人の夫が現在病に

コロナ感染
2023年4月24日
昨年の12月6日は、カタールWカップで日本チームはベスト16を果たした。予選グループで優勝候補のドイツとスペインを撃破したのをテレビ観戦して私は熱狂した。 その熱狂のせいではないが3日後に、体が熱っぽかった。さらに咳も出た。体温計をあてる