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のれん・・

2023年10月16日

 単身生活をしていた時は主に外食だった。住まいは名古屋駅から地下鉄東山線で15分、下車駅の覚王山周辺で夕食の摂れる店を探した。 最初に目に入ったのが風に揺れる赤いのれんで、うどん〝玉屋〟と書かれてあった。扉を開けると鰹節と醤油のいい匂いが空

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地縁・・

2023年9月18日

 かつて勤めていた時には転勤で引越を繰り返し、住んだ処は短くて1年、最長は8年に及んだ。入社して東京での独身寮生活は、布団一式と身の周りのものだった。 やがて家庭を持ち子供が出来ると所帯道具も増え始め、東京から帯広への引っ越しではコンテナと

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食べる・・

2023年8月28日

 3月のある日、チームナックスの森崎博之リーダーのひとり語り「アグリーマンショー」を観る。現在、日本の食料自給率は2021年度農水省データーによるとカロリーベースで38%、生産額ベースが63%だそうな。北海道は全国でも有数の生産量を誇り食料

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緑雨・・

2023年7月17日

 ハローキティでデザインされ、「キティはるか」の愛称で人気の関空特急はるか号が京都駅30番線に滑り込む。通路には大きなキャリーバックを押す人が列をなし、ようやくホームを歩き出すと、嵐山方面からの嵯峨野線を降りた人波と重なり、揉まれながら中央

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マジックアワー・・

2023年6月19日

 この春、久々に帯広を訪れる。札幌駅を出発した特急とかちがトマム駅に近づくと、山の峰々にはまだ残雪があった。丁度、昼時に掛かり駅の売店で買ったカツサンドを開く。飛行機の場合もそうだが、弁当ではなくこれが私の乗り物での楽しみ方なのだ。こうして

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記念日・・

2023年5月22日

 数十年ぶりに結婚式の招待を受けた。この華燭の典を挙げる両人と初めて逢ったのは5年ほど前のことで、たまたまラジオ番組で一緒となり、その後何回か顔を合わせている。 昨年末、その二人が結婚すると知らされ、改めて届いた案内状には、4月22日に札幌

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ムダ・・

2023年4月17日

 日常、身近に使うものは限られている。例えば机にあるペン立てには何本ものボールペン、読み終わった本は部屋の片隅で山積み、そして廊下の棚にCDをびっしりと詰め込んだ。これらは何も言わない〝無用の長物〟に違いないのだが、それは私にとって見慣れた

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デパート・・

2023年3月20日

 帯広で永らく親しまれてきた百貨店の藤丸が閉館したニュースは記憶に新しい。同じころ東京の渋谷でも東急本店が幕を閉じた。帯広に住んでいた頃、休日に家族で買い物や食事を楽しみ、渋谷はかつて仕事で担当したので思い出も深く一抹の寂しさを覚える。 私

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潮騒・・

2023年2月20日

 日本は島国であり四方を海に囲まれ、人びとは波に乗り移動を繰り返しながら大地に根を生やし、文化や歴史を築いてきた。 私の生家は、潮風が吹き抜ける小田原の海岸沿いにあり裏手は一軒置いて堤防、その向こうは砂浜が拡がり、相模灘から打ち寄せる潮騒を

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乗る・・

2023年1月30日

 これまで仕事や帰省、そして旅行で飛行機や新幹線を利用し50年近く経つのだが、ウイルスによる自粛で控えていた。それが昨年末、3年ぶりの上京で乗ることが出来た。 座席に腰を埋めシートベルトを締め、新千歳空港からの1時間50分余は読書をしている

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