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呼び名・・

2019年12月16日

 人前で話す機会に恵まれた。その時の呼び名は、本誌の綴りやラジオと同じ名乗りを遣っている。 幼い時は名前にちゃんで呼ばれ、学校では苗字とクン。社会人になった昭和40年代、会社にはまだ家族的な雰囲気が漂い、呼び名も姓名の頭文字から「〇さん」や

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友よ・・

2019年11月18日

 チケットの購入がWebでの抽選方式となり、人気の公演は即日完売が多い。「レ・ミゼラブル」も抽選に漏れたが、追加公演で素晴らしいステージを堪能する。先ごろの立川談春独演会でも、追加公演をかろうじてゲットした。 昭和40年、小田原で5本の指に

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下り坂・・

2019年10月21日

 中国の孟子の言葉に、直接の教えは受けないものの、密かにその人を師と敬い学ぶことを「私淑」とあった。私が師と仰ぐのは作家の池波正太郎。50年ほど前、「鬼平犯科帳」を読んだ途端に惹かれ、全ての作品を追いかけ、亡くなられた後に出版された全集にあ

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なつ、終わる・・

2019年9月16日

 17世紀イタリアの画家、カラヴァッジョ展を観た。まるで舞台の一場面を切り取った感じの写実的な絵は、カラヴァッジョの劇的な36年の短い生涯が、投影されたように思えてならない。この展示は、札幌が終わると名古屋から大阪へと回るそうな。  

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かきの種・・

2019年8月26日

 新入社員の頃、独身寮で生活をしていた。お盆と正月の帰省から戻ると、ふるさと自慢のうなぎパイ・ういろう・草加煎餅や、ますのすし・かまぼこを囲んで土産話に花が咲く。  中でも腹が満たされたのにいつまでも手が出るのが、香ばしくてピリっと辛

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Facebook・・

2019年7月15日

 リタイアして10年余経ち、この間に過ごしてきた見聞を本誌で綴り、FMラジオで映画や音楽について喋る。メールやLINEを通じ日々の出来事を交換する仲間も少なくない。そして年明けにFacebookを開設したお陰で、かつての同僚や知己を得た

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ホッコリ・・

2019年6月17日

 春先から家の周りで2羽のスズメが飛び交う。口ばしに何かを咥え、向かいの家で使っていない換気口に頻繁と出入りをしていた。そこを見上げると藁くずのようなものが隙間に見える。巣作りのようだ。やがて私の部屋の窓から、陽ざしの中にチュチュと聞こ

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赴任・・

2019年5月20日

 私が住んだ所は転勤先を含め数か所ある。歳月が流れそれぞれの風景に懐かしさを覚えるようになった。  天気予報で見知った地名を見ると、「暑そうだ、あの人は元気だろうか」とつぶやき、逆に「連日の雪マーク、大変だろうな」と思ってくれる人も少

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愛でる・・

2019年4月15日

 春になると思い出すのは、小学校の教科書に載った〝さいた さいた さくらが さいた〟である。校舎が小田原城二の丸跡に建ち、入学式でお堀に映える石垣の桜を眺めた日は、半世紀以上も前のことだ。  社会人として最初の勤務地は東京になった。4

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A型・・

2019年3月18日

 今でこそ大柄な私だが、生まれた時は標準より小さくいわゆる未熟児だったようだ。まだ保育器は普及されておらず、「A型の血液を探した」と二親から聞いている。母方の祖母は「孫の中で、お前にワタシの血が一番濃く流れているんだよ」と輸血したことが

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