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大谷翔平の価値

2018年4月23日

 「文章は難しい事柄をできるだけ分かりやすく伝えるべきだ」  そう述べていたのは井上ひさし氏だった。私にとっては私淑する作家だ。   今回はやや難しい、人の心に潜む価値について書きたい。  その糸口として、大谷翔平の大リーグでの活

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帯広の発祥地めぐり

2018年3月26日

 2月の某日、水光園オベリベリ温泉に浸かった。寒い冬は温泉で体を温めると心身がほぐれる。この辺りから帯広の開拓が始った。  近くに晩成社ゆかりのスポットがあるので車でまわった。アイヌ語でオベリベリと呼ばれた下帯広に、晩成社の開拓団が入

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ことばを紡いで

2018年2月26日

 この冬、平昌五輪の日本女子選手のメダル獲得は快挙だ。高梨沙羅の銅、高木美帆の金・銀・銅、小平奈緒の金・銀…。まさに感動的だった。  彼女らは試合後の会見で、異口同音に周りで支えて励ましてくれた人々への感謝のことばを述べ

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伊豆から鎌倉へ

2017年12月25日

 9月29日に東伊豆町で「依田勉三」について講演することになったが、勉三翁の出身地の松崎町を素通りすることができなくなった。  2年前の訪問で、世話になった松本晴雄氏に伊豆ゆきをメールすると「ぜひ松崎町にも寄って講演を…

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鴨川の夜

2017年10月30日

 9月末に上京することになった。  そもそも事の発端は、介護旅行の会社を経営する篠塚恭一氏とラインを交わすうちに「鴨川のTさんが手術をしたらしい」と入った。Tさんとは20年ほど前に十勝で乗馬や釣りをした遊び仲間だった。彼はテレビに出て

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うまい棒

2017年9月25日

 子どもたちを対象にした「マジック教室」の取材をしていたら、後ろの席に遅れて座った母子がいた。女の子は手品の工作を始めた。傍の母親が「のりをつけすぎ。少しの量をひきのばして」と助言をしている。私はその動作を黙って見ていた。  次にトラ

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女生徒の笑い

2017年7月31日

 商業施設の駐車場に車を停めて、私は多目的ホールに通じる扉に向かっていた。直前を3人の女子校生が歩いているのが分かった。彼女らは1階のスーパーで自分以外の飲料水も買って、ホール前の休憩スペースで待つ友だちに渡すのだと想像できた。  そ

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友との再会

2017年7月24日

 連日、暑い日がつづいていた。  その日も36度の灼熱が真上から照っていた。洋菓子店の椅子に腰掛けてソフトクリームを食べて、店を出た。西へ向って自宅へ帰るつもりが、急に左へハンドルをきった。大型スーパー内のauショップに寄ろうとした。

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なぎさホテル

2017年6月26日

 この数年、伊集院静氏の本を読んでいる。「男の流儀」シリーズは、昨今話題作となっている。  過日「なぎさホテル」を読んだ。帯文には「このホテルから私の小説がはじまりました」と記されていた。  著者の小説には濃厚に彼の人生が投影され、

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遠い夢、近い夢

2017年5月29日

 小説か自叙伝かわからないが、世間には「本を出したい」という人がいる。  その人の努力によって夢は実現すると信じたいが、文学で一角の才能を発揮するのは難度が高い。  私も30代で小説新人賞に必死に応募したが「小説現代」など2作ほど2

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