No.1,227
2016年4月18日
先週は前ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカ氏、80歳が来日しては各テレビ番組を賑わせておりました。
何となく、存在を聞いた事有った程度の認識でしたがナルホド、足跡を辿ると「世界でいちばん貧しい大統領」、がしかし、心内は誰よりも豊なる御方と。数年前にブータン王がやって来た当時を思い返し、重なりもしましたが、経済や国力と違う次元での「真の幸福」なる思想。
広告戦略にそそのかされ、本当は必要ではないモノを購買させられ、後々までローン支払いの為に労働に時間を急ぎ立てられ、やがて瞬く間に終わり迄行きつく様な人生で「よろしいのですか?」、とムヒカ氏。「起きて半畳寝て一畳」「知足」、足るを知るは、富良野の倉本聰さんから芝居を通しても度に「モノ」に惑わされ、本当に人生で大切なことを視覚から外しがちな我々に警告頂き、が思い起こされしを、更に思い起こし。「理想」の一言でかたづけるは容易いが、腰を上げれば山が動き出す予感は強く有ります、今の世界情勢ならば。
寿命期間を設定されし新しい「モノ」を、次から次と作って消費させ捨てさせ又、買わせ。これを延々と留めることなく続けて行かねば経済は破綻するのだそうです、ネズミがくるくる回るカゴを走り続けるが如く、文明社会の人間は走り続けろと。
どちらかと申しますと私も「シンプルライフ」、モノにも人にも社会にも束縛されない方向へ、或る程度大人になってからは舵を切って来ました。でもね、それは色々と経験した後に実感として気づくもので「知足」「断捨離」的領域に悟り入るは、人生も八分目ほど歩いた後でなければ見えない世界と、特に現代では存じます。でもね、おそらく今生まれた赤ちゃんを原始時代へ「そ~っと」置いて来れば、その時代の一生を過ごし終えるのでありましょう。
そう考えますと、「この地球上で日々燃やしている膨大なエネルギーの枯渇に脅えながらの未来を変える手」、もアリなのでしょうと。