パワフル・・
2016年5月23日
スーパー歌舞伎を観たのは15年前の夏、名古屋中日劇場になる。そしてこの春、大阪松竹座で公演のスーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)「ワンピース」を観劇した。
原作が、いま人気のコミックであり、普段の歌舞伎層と違って会場には、若い人が目立った。
回り舞台と照明装置での素早い場面転換、滝のような水とフライングやプロジェクションの映像が加わったダイナミックな舞台は、観客に息をもつかせない。
主人公のルフィーが、サーフボードで宙乗りを始めると、客席の通路を役者が飛び跳ねながらハイタッチ!!
いつしか場内は総立ちで、手拍子の渦とテーマ曲の大合唱に、客席と舞台は一体となり、まるでライブ会場のような楽しさだ。
この興奮で甦ってきたのが、7年前の師走に銀座山野楽器の店頭で見たCDキャンペーンのこと。そこのモニター画面に映し出されたステージ映像から耳にしたのは、ポピュラー音楽だがオペラのような迫力のある男性4人のハーモニーが、私の琴線に触れた。
2004年にイギリスからデビューした多国籍ヴォーカルグループ「イル・ディーヴォ」で、2014年には、東日本大震災の被災地訪問が話題となる。
スタンダードナンバーとミュージカルや映画音楽もあり、CM、テレビドラマ、映画の主題歌に使われた曲も少なくない。ぜひステージを観たいものと願っていたが、公演は東京・大阪・名古屋であった。
今春の来日公演が発表されると、真っ先に〝札幌〟の名を探す。何と、5度目の日本ツアーで第一日目に見付けた。
その日、北海きたえーるを埋めた大半は、40代~60代の女性。奇しくもメンバーの一人が誕生日と重なり、会場にひときわ大きな歓声が起こる。
休憩を挟んでの約3時間は、オーケストラとプロジェクションやダンサーをバックに情熱的なラテンナンバーが続き、アリーナに響きわたる4人のパワフルさに圧倒され、思わず客席から立ち上がり拍手をしていた。
終演後、係員に訊くと5千人の動員だそうな。余韻に浸りながら、スマホの電源を入れて目にした画面には、「熊本で震度7・・」とあった。
◎プロフィール
〈このごろ〉マスターのうん蓄に常連のメガネさんと松ちゃん。コミックが30巻の〝BARレモン・ハート〟は、テレビで月曜の夜10時に開店する!?