No.1,235
2016年6月20日
そして本日舛添東京都知事が追い込まれ辞職願提出へと、一週間で急転。 何だかこんな騒動の後は、いつも一傍観者と言えども正に「後味悪く」、人間には排除心も本能に書き込まれているのであろうと。それでも生きて又逞しく再生頂ければ、時々に世間から集中砲火浴び、次第にうなだれ表情も虚ろに「危険信号灯る人々」へは願わざるを得ません。
が、すぐさま「次の都知事は?」、となる訳ですがいっその事、同じ様に失脚した前任の猪瀬氏へ門戸を開いて差し上げれば、さぞ世界からは寛容な国民であると興味持たれる事でしょう。氏の東京五輪招致演説姿も脳裏かすめ、五輪への思いは舛添氏の比にあらず、任期がずれるも、それはそれ。
話題を変えまして、この方も五輪にゆかり深いボクシングのモハメド・アリ氏、74歳でお亡くなりになり。 追悼番組であの、アントニオ猪木氏との一戦がノーカット放送されていましたが、大人に成って冷静に見通すと当時見えなかった裏がそれこそアリアリと。それは後に知った試合直前までの、アリサイドからの執拗なルール変更要望に対処する猪木の苦悩。「あれもダメこれもダメ」、にも試合を成立させなければならぬ勝負師と営業師の狭間の葛藤。人生には「やった後悔とやらなかった後悔」を並べ立て、論じる事多々でありますが、正にこの世紀の一戦は猪木による日本格闘史の金字塔、近頃で良く引かれる言葉「レガシー(遺産)」。
そして、今回のお悔やみ報道でアリ氏の足跡をあらため見ては、乱暴粗野的イメージと違い黒人差別へ心痛め戦っていた姿、もっと早くに理解していたかった。後の亀田兄弟までも引き継がれた、世間の目を呼び込む為ゆえの派手なパフォーマンスに真実を見落としていました。
そう考えるとマイク・タイソンとかも心の真相を知ると、切なくなる気がします。更に考えるとジャイアント馬場亡き後も、こうして元気に未だ姿見せてくれている猪木氏に敬意。そして長嶋茂雄さんです。