No.1,285
2017年7月 3日
先立ち国会は共謀罪に加計学園問題が世間から不審の「問いかけ風」が未だ吹き渡る中、強引に閉じたれば支持率低下という政府には予想以上の狼狽を与えた模様ありで、「安倍一強」に胡坐をかいた政権運営を広く国民は、今回、首を捻りだした。
振り返ってみましょう。安倍さんは二度目の総理の座に返り咲き、そしてアベノミクスを高らかにぶち上げ日銀政策利用し株高円安で輸出業を筆頭に手なずけ。何となく景気回復感に煽られ、世の中は「アベノミクス効果」に浮き立ち彼の政策を受け入れつつ合わせ、特定機密保護法に安全保障法制の成立という現状へと繋り来たが。
言われるように安倍総理はお祖父さんの岸元首相に、子供の頃から身近に日米安保体制に関わる闘争を原風景の様に見て育ち、関連法と憲法改正を自身の責務と政治道を歩いて来たようで。郵政民営化が旗印の小泉総理の時代は拉致問題で北朝鮮へ同行、恐々と乗り込み交渉を側で目の当たりにした。
そんな経験と影響からか、米国のトランプ大統領の懐に潜り込む手法を授かったような気もする。代々の総理大臣として、歴史に「アレを成し遂げた総理」とレガシーたる功績を残すのが目的化しましょう。オバマさんが広島原爆ドームを訪れたり、関係悪化していたキューバと道筋をつけた様に。
ただ、一代の総理に大統領にと名を刻むだけに非ず「あの大役を、あの変革を担った」と名を残すのを目的化することも理解出来ますが、ただ、国民益の為より自身の名誉の為と、どうも無意識のうちで勘違いして走っている様に見受けられ。今回は与党内においても「拙速すぎる」との意見が安倍一強支配内から聞かれ出したるは、世論を察知し次の勝馬に嗅覚を向け出した議員達の生き残り本能なのでしょう。
加えて森友学園への強制捜査の強権手法。加計学園に関しては何も手心加えていない、との総理からの広範に渡るハッキリと指示はしないが、巧妙な「忖度しなさい圧力」は目に見え色が着いて来た、気配なのかな。