No.1,314
2018年2月12日
社会が急速に変化している中、人は巡る環境にも案外逞しく適応し、生き永らえる。
「認知、農業、産業、科学、そしてIT革命」だ、とその最中も正に我々は。特に現代史の内、ここ数十年来の身辺生活品の様変わりは圧倒的。石器時代から縄文・弥生と経、数十万年単位の時間に比べ、明治維新から現在までの150年史。そしてこの先はもう、十年単位で日常の生活スタイルは大きく様変わりしていく事でありましょう。進化続ける「人工知能」を用いた暮らしは、昭和の時代のSF漫画の映画世界そのままに我々人類を誘う。当時それらをワクワクしながら観ていたが、まさか自分らの目の黒いうちに体現しようとは想像も追いつかず。
携帯電話にスマホだって今では当たり前に我々世代も、何の感慨深げもなく手に操り日常に落とし込んでおりますが。思い出して御覧なさい、黒電話からプッシュ電話、そしてFAXが世に出た時の驚き、を。電話線を通し遠くからの「肉声」が受話器越しに聞こえ話せる「不思議!」。遠くからの文章がそのままの構成で、こちらの機械からカタカタと紙に印刷され目の前に現れる「不思議!」。
想い返せば今はこうしてボクも、当たり前に週に一度の原稿を自宅でノートパソコン開き、1時間程度で書き後は当たり前にそのままメールで送っている。が、しかし、これで1314回目の「わかっちゃいるけどスピーキング」ですが、始めた頃はパソコンなんて世の中には存在せず、FAXが唯一頼みの綱。思い出すのは出かけた先での原稿書き後に、交通駅や空港やホテルでFAXを探し回り、あたふた締切にビビリつつ送信していた事。そして又、当時はワープロ機も左程普及しておらず手書き原稿ゆえに、我がヘタクソな字を編集殿で解読出来ず「何行目はどう読むの?」、ってやり取り、携帯電話の無い時代に。
そんな記憶を引っ張り出しながら、時代背景が変わっても普遍的なものを探すため、今も歌の詩を前に腕組みしております。