ランチのリクエスト
2018年6月25日
時々ランチのリクエストがある。「そのうちご飯でも食べませんか」と誘われる。
その1つが、絵手紙や美術館の友の会で活動する元気なおばさんたちだ。自称プチ作家?の話を聞きたいようだが、芸術的感性を秘めた彼女らこそわたしの方がファンなのだ。最初はわたしの2月の誕生日に合わせて毎年開催していた。そのうち5月ころに全員の「誕生会」になり、ちょっとした贈り物を交換してきた。
写真家のY巨匠とは、写真集を制作し、展示会を手伝った関係なので、会って打ち合わせをするたびに「焼肉でも食べよう」と誘われる。おごってくれるので、わたしは「たま~にわたしが払うよ」とサイフを出すが、手で制して払わせない。彼に対する貢献度がそうさせているのか、と素直にご厚意に甘えている。
また、現役の経営者のMさんとは、半年に2~3回は会う。彼は敬うべき傑物なのに気取らない人柄で「そのうち会うではなく、すぐに会おう。チャーハンでも食べてさ」と急かされるので、すぐに都合をつけることにしている。Mさんは文学通の方なので、「最近、何読んでいる」と会えば本の話題になる。
本好きなせいか、作家や評論家の先生方と食事したことも多い。小檜山博さんとは何度も食事をしカラオケにも同席した。中標津では佐々木譲さんと温泉にはいり食事をともにした。
黄泉の国への旅人となったが、藤原てい先生はわたしの通ったエッセー教室の講師で、懇親会で「こちらにいらっしゃい」と声をかけてくださった。多くの受講生がいるなかで、てい先生のテーブルに同席できたのは光栄だった。
親しくしていた評論家の草森紳一さんも物故した恩人だった。書庫へゆきドライブをし、豚丼や焼肉を食べた。その時の貴重な会話も記憶に残っている。歌人の時田則雄さんの家で草森さんとわたしでカレーライスをごちそうになったこともある。
また、直木賞作家の乃南アサさんと中札内で歓談し、軽食をとったことが最新の出来ごとだ。
敬う気持ちがあり、親しい方とのランチは最高に楽しい。主に聞き手として会話が弾む。2時間ほどの時間がたちまち過ぎている。
◎プロフィール
(よしだまさかつ)
人と会って、相手に時間の無駄と、思わせたら再会は遠い。偏った趣味のおしつけにも気をつけている。