中島みゆきの歌が流れる
2020年8月31日
コロナウイルス感染拡大防止で今年は春から自粛生活だ。仕事が減って自宅ひきこもりになった。断捨離のチャンスと考え、古い母屋の奥の部屋を片付けた。するとレコードが4枚。今はCDやダウンロードになったが、私の青春期はレコードの時代だった。
中島みゆきのデビューアルバム「私の声が聞こえますか」ほか、「みんな去ってしまった」「ありがとう」「愛していると云ってくれ」と4枚のLPレコードが出てきた。
彼女の歌は今も人々への共鳴を保ち世代を超えて聴き手の心を射ぬきつづけている。人気ランキングの上位は、「空と君のあいだに」「ヘッドライト・テールライト」「時代」「地上の星」1位は「糸」だった。5つの年代にわたり輝きつづけている歌姫の強みは国語力ではないだろうか。藤女子大学文学部国文学科を卒業している。ちなみに好きな詩人は谷川俊太郎だという。
中島美雪は札幌市で出生し、医師である父の仕事の都合か、小学校は岩内町、帯広市と転校。帯広第3中学校から山形県に転校し、帯広に戻り、帯広柏葉高校に進学した。その柏葉高校近くの帯広神社の南側に中島公園がある。そこに依田勉三の像があり、彼女の祖父中島武市が中心となり建てたものだ。中島みゆきとして颯爽とデビューしたころ、私は彼女に取材をしていた。地元のタウン誌「季節」のインタビューだった。デビュー前後で取材規制がゆるかったのか、みゆき嬢は地元からの取材者に親近感を抱いたのか、とにかく幸運な取材だった。
掲載誌を送付すると、礼状が届いた。「私は今、秋のLPが完成間近なので、ドタバタしています。お元気で。また今度。」と記してあった。
大事なはがきなので、保管したはずだが今は見つからない。そのコピーだけがファイルされていた。
音楽活動で彼女は自分の力量を最大限に発揮しヒット曲を連発した。それが約50年間も維持されている。好きな曲は何?と問われたなら私は「この空を飛べたら」も「狼になりたい」も「さよならの鐘」も好きだが、やはり、
「全部が好き、生きる刺激をもらった」 そう答える。
◎プロフィール
(よしだまさかつ)
商業デザイン、写真取材、異業種など遍歴。趣味は読書と映画。最近は韓国のキム・ギドク監督作に心酔する。