No.1,506
2022年2月 7日
このたびの、石原慎太郎さんの訃報も残念至極。ここ数年慎太郎さんの発表する文章には迫りくる老いと、人生の終焉に対しての儚い寂しさ視え、読んでいても哀しかった。
『本当に昭和の時代も過去として認めざるを得ない!』なる、昭和生まれを現実として過去へ送り出す、覚悟多き訃報のここ数年。慎太郎氏が国会議員を辞職後、東京都知事となり、愚直な振る舞いをニュースで観ていた当時は、誠に爽快でありました。信用できる大人として観、心躍る時を幾度も頂いた。
弟さんの石原裕次郎氏を、自らの芥川賞作品で世に送り出し、日本列島を渦に巻く人気者に押し上げ、言われるところの『石原軍団』のキッカケに。錚々たる石原軍団は長らく、ドラマや映画、歌やCMにと、いつも芸能界話題の中心を担っていた。何処かで災害が起こると、〝炊き出し〟に出向いては皆に元気を贈り届け続けた。その石原軍団も解散間もなく、この訃報は言われる様に一つの時代の終わりなのか。
コロナ禍に入り逝った、立花隆氏に瀬戸内寂聴氏と、ボクの大好きだった人間が立て続け消え。此処に至っては、無意識の中で養老先生に田原総一朗さんを心配している胸中がある。
それと富良野の倉本聰さん、琴線揺さぶられたテレビドラマは元より生舞台は幾度も足を運んだ。いつも終演後には玄関ホールへ先回りし、俳優と共に並びお客さんを笑顔で見送ってくれた。中でも好きな演目あり、『屋根』って芝居は幾度も観に行った。その度必ず、同じ場面で号泣させられた。その、自らむせび泣く不思議スポットの意味は今でも解明成らぬが、倉本さんの『感動の魔術』は本物でした。まだまだ、酔わせて頂きたし。
そして、話は少し逸れますがサッカーの三浦カズ選手54才、のクラブ移籍報道。〝引き際〟って過去の常識に抗い、現役に固執し最後はお兄さん率いしクラブへ。
イチローもカズも、最たるは長嶋茂雄さんの「夢への一生」は、奇跡的人生です。その一点に限っては、負けるつもりはありませんが。