No.1,509
2022年2月28日
テレビで、夏の東京、冬の北京と連日のように見続けた五輪も無事に閉会。
各種目の競技は、4年に一度しか見知れない選手達と、五輪毎に加えられる新しい競技に新鮮な躍動を頂きました。思うに「人の噂も七十五日」になぞらえても、この世界大運動会メダル争いの各シーンも、全ては3日もすれば一般視聴者は頭から抜けているでしょう。そして各々日常生活に戻る訳ですが、当然に選手に関係者達は毎日の地道な強化鍛錬に戻っても、頭の中は五輪にまつわるシーンに後々まで支配されましょう。目標がある日々は、例えその発表会でコケてしまっても、まつわる多くの時間は現在過去未来通し、幸せと括れましょう。
今回のROCフィギュア15才ワリエワ選手にまつわる〝禁止薬物騒動〟には背後のドラマが深過ぎに視え、彼女の精神バランス回復は、国家とIOCが背負い立ち直らせて頂きたく。日本サイドからしても、幾つかの会得できぬ案件は御座いましたが、実はそれらがドラマを産み、深い記憶として語り継がれる要素。『ドラマよりメダルが欲しい』は当然なるも、人間のやる事には精密機械じゃないのだからブレは生じましょう。〝精密機械〟へと人間の肉体も精神も操るのが目的としたらドラマは、そもそも存在価値を持たず。
ちょうど目前の社会、自動運転の車が起こした事故への責任の所在が今正に問われてもいます。「人間を機械化」するのが目的の現代社会って側面も、昨今の世界を観ていればあります。もう人類は地球を使い切ってしまったから、宇宙へ所在を求める側面も、あります。ロシアがウクライナで動いた、中国が香港をそして台湾をの流れと、五輪選手達の国境を越えた連帯も、ドチラも現実。
私も齢を重ね、自己の欲望から解放された感で日々、世の中を眺めている。『欲望』と『諦観』のせめぎ合いの末に意味を見いだせる内は、まだ幸せなのかもね。
「生きている内が華なんだぜ!」って処しか、ないのかもね。