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エッセイSP(スペシャル)

客に応対するスタッフ

梅津 邦博

2022年5月16日

 ぼくはそんな立派な人間ではないが、でも社会の一員には違いないと思うからちょっと気になることを話してみたい。ショッピングセンターやサービスショップなどへ行くと、応対振りがよくないスタッフがいたらガッカリしてしまう。本来、その関係構造は「お客様に対して下座された」という麗しい関係性があるはずなのだ。それがいつの間にか客に対して自分の仕事をする立場になり、さらに客と対等の関係になり、最後は客に対してえらい立場で世話をするというトンデモナイことになっている。そしてあろうことか最悪の場合は気に入らないとキレる表情の者もいて、それは氷のような冷たい目付きをされるのだ。
 (オレは不審者ではないんだけれどなァ...)
 と呆気に取られてしまい、買い物に行くということは楽しみなことでもあるのに哀しいことだった。いや、もしかしてぼくという人間が風変りだとかなんとか変に見られているのかな。
 消費者は生活してゆく上で必要なことの為に何かを買いに行くわけで、それによって暮らしの一助が成されてゆく。当然スタッフは客の為世の為に仕事をしなくてはならず、責任があるのだろうと思う。それを適当にしているということになれば問題を露顕させてしまっている。つまりその会社としての考え方や機能が確りしていないということになるのだろうか。
 えらそうなことを述べるつもりもないのだが、社会が堕落しているということは人間社会が劣化しているということを意味していることになる。当然仕事というものに対するスキルなど成立してゆくことは難しいということになってしまうわけである。企業戦略は企画を立てたり宣伝したりなどして一生懸命にやっているのだと思うが、それ以前に基本的な事柄の方がいちばん重要ではないのかと思ってしまう。それが適当であるということならば不毛でしかない。スタッフも人それぞれの人間性や生活環境などもあって大変かもしれないが、それでもなんとかしてゆくことが出来たらいいのではないかと思いたい。

 大型ショッピングセンターのマックスバリュイーストモール店にはレジ係をなさっている一人の男性スタッフがいる。その方は忙しさにあっていつもお客様一人一人に明るく言葉を掛けて応対されている。その明るい表情でちゃんと応対しているという礼儀正しさは素晴らしくて感心してしまうのだ。それによって帰り道、どこか清々しい気分がするのだ。買い物に行ってきた甲斐があった。

◎プロフィール

帯広市出身。自営業。文筆家。趣味/映画・街歩き・旅・自然光景鑑賞。著書 銀鈴叢書『札内川の魚人』(銀の鈴社)。銀鈴叢書『歩いてゆく』(銀の鈴社)。

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