No.1,549
2022年12月19日
来週で激動の2022年も幕引き、戦後77年にして様々な価値観が変わった稀有な一年でした。
ロシアのウクライナ侵攻、この「近代においてものアナログ的な歩兵、戦車によるせめぎ合い」を見せられた戸惑い。太平洋戦争時と違わぬ様な武器砲撃で、戦意喪失迫る民間施設やインフラ破壊。インターネットにドローンによるハイテク諜報戦の新しい時代の戦争、って姿でもなかった。
かねてよりの懸案、ロシアの核使用への強い懸念については流石にプーチン大統領、現状ソコまでは壊れてなさそう。福島原発事故以降、ドイツを筆頭とした『原発廃止路線』への国策は、ロシアへの商取引制裁がエネルギー不足産み途端に原発停止延期に再稼働へ回帰。あっさりとした180度路線変更に、「今までの10年来原発是非激論の時間と手間は何であったのだろうか」と思わされる。 ちょうど昨今、終戦前後をリアルタイムで生きヒドイ目に遭い、時の政府に報道が一夜明ければ180度コロッと姿勢が変わる、を経験した方々の喪失期間。自身確固たる思考を築きあげた、強固なその世代がゴソッと命尽き世の中から居なくなった、正にこのタイミング。
原発新設・再稼働に続き国防予算倍増なし崩し的政府声明にも、もはや異を唱える知識人も思想家も居なくなった、隙間の時代。こうしてそれぞれの社会に是非を掲げ激論、右左バランス人民たちの『出現に喪失』を繰り返し、時代は行きつ、戻りつ。人類は世代が進む程に当たり前に『お利口』になる、ものと錯覚していた。ココまで生きて来て持ちえた経験則、「生まれ育った時代背景次第で如何様にも人間は、盆栽の根っ子から針金掛け整姿するが如く、方へ向かう」。泥に育てば逞しき根っ子を、温室に育てば依存根っ子が育つ。やはり『教育に勝る遺産なし』を考える。
それにしても、ウクライナ元よりロシア双方の戦地へ送り出されている『軍服人』の心情を思うに誠に苦しい。
心配している家族たち、インフラ破壊され寒さに震えている人達を想い、「クリスマスって、一体何だ」。