No.1,574
2023年7月 3日
豪華旅客船タイタニック号の沈没事故より110年後、一言では語りつくせぬ連想重なりし5名の悲劇。
この重大事故現場見学を主導同乗せし責任者が、『かつての事故で亡くなった子孫の旦那さんであった』とか。因縁とか霊とかの領域に、結び付けたくなる案件ではあります。確かに多くの命を呑み込んだ現場を商売に結び付ける行為は、そこに原因を紐づけたくなるもの。
結果論ですが、その深海の圧力に負け破裂したのであろう潜水艇の実際に持つ検査値ウンヌンへの懐疑。そこをすり抜け、多額乗船料と引き換えに冒険に出た資産家の価値観へも又、懐疑。まあ、ソコに保険がかかれば幾ら危険度の事前説明を受けても、突っ込んでしまうのが〝人間の脳〟なのでしょう。先の大戦で沈んだ『戦艦大和』とかの、同じようなケースを想像しても日本人として興味持ちますもの。
そして図らずも、日本でその映画が直後テレビ放映された。あらためて、当時大ヒットし帯広の映画館へ足を運んだ当時の空気感をも克明に思い出した。あれから25年ですか、男3人で地下の小さな劇場で観ましたが、評判にたがわないスケールの大きい作品でしたね。主役のデカプリオとウィンストレット良かったねー、近頃多い、見るからにCG作品って雑さもなく、ジェームスキャメロン監督の紡ぎ出した完成度高き銀幕の記憶は四半世紀後も生き生きと残っている。そして今回の2週にわたるテレビ放映版はデジタルマスター版とか言って、確かに地デジテレビの影響もあり綺麗な映像。
この映画があったからこその、今回のタイタン探索ツアーに結びついた悲劇ではあった。『ロマン』ってものに人間は魅了され突き動かされ、行動を起こすものですが、これはもうしょうがないよ。ただ、もちろん自分で責任が取れる範囲に納めなければなりません。
人に迷惑かけてはいけません。ソコの処を強く認識した上で行動して欲しかった。