コルバの「櫻あんパン」
2021年12月13日
アンパンが好きだという人は多いらしいが、おいしいと思えるほどのものはどれほどあるのだろうか。そこでおいしいアンパンとはどういうものなのかについて自分なりに考えてみたい。 いってみればアンをこってりとして甘くべタベタしているのもあるのだが、
つじつま
2021年12月 6日
書いた文章が活字に組まれた時点で校正作業が行われる。誤字脱字はもちろん、言い回しや前後の整合性など、あらゆるチェックが行われる。私が書いているこのページはわずか千字程度のものなのに、一発で通ることは少ない。特に何度も削除、訂正、段落の置き
変わる場所
2021年11月29日
時々、ふと思うときがある。引っ越しを何度かくり返し、転職も履歴書からはみだすほど多かった。 それらの場所について、わが人生のある時期を感傷的に思いだした。最初に勤めたのが帯広の印刷会社だった。今でもその場所を車で横切ると、昔の会社の外観や
セレーノな男
2021年11月22日
イタリア語でSERENOという表現がある。作家の塩野七生さんがエッセイでこの言葉の表現について「静かに晴れた、澄みきった、のどかな、晴朗な」と説明している。 このセレーノという表現はなかなか深く魅力的だ。晴れ晴れした顔、セレーノな空、とも
変身・・
2021年11月15日
子どもの頃、テレビがあるのは町内でも商いをしている家であり、日暮れになると腕白どもが迷惑を顧みず、そこの居間に集まってくる。隣と肩が触れるのも気にせず、『これから始まる物語』を待ち焦がれていた。 画面の中から流れてくるメロディを耳にした途
アイヌ人のN君
2021年11月 8日
近年、時代に沿ってアイヌ民族がさまざまに脚光を浴びるようになってきている。民族の多様な文化のありようが紹介されるにつれ、多くの方々が関心を抱きはじめてきているところではないだろうか。宇梶剛士という俳優が世に登場してきた頃、なかなか魅力的な
たこ焼きと生ビール
2021年11月 1日
コロナ新規感染者数が激減し、緊急事態宣言が解除になった。私は運がいい。ちょうど十月初旬に私用で関西に行く用事があったのだ。直前まで飛行機の予約を迷っていたが、急転直下の好転だ。とはいえ、感染しないという保証はない。ヤッホーと騒いではいけな
子どもたち
2021年10月25日
フリーライターである私の取材対象者は、ほとんどが大人だが、時々子どもたちの取材もある。子どもといっても園児や小学生だ。そんな取材前には、気持ちがウキウキする。 子どもたちの笑顔と背景をフレーム内にうまく配置させて写真を撮りたいと考える。
熟す・・
2021年10月18日
秋の味覚と言えば、薩摩芋に栗と秋刀魚や鮭。果物なら葡萄や梨に始まり林檎、そして柿が美味しい。柿の中でも手に取った瞬間、思わずギュっと力を入れると指がめり込むような、熟した柿は大好物ひとつ。 子供のころ、小田原の在にあった祖母の家で、庭の柿
本を一冊だけ持って行くとしたら
2021年10月11日
人生において様々な出来事がある。その起こる出来事というものは必然にして偶然ではなく、その人に与えられた出来事だとされている。 そういった事柄から派生して、例えば地の果てへでも行くとして一冊だけ本を持って行くとしたらどんな本を持って行くのか