偉大にして不思議
2016年10月10日
母上は高齢なのだが、どうも世間のかあちゃんとは大きくかけ離れていて、それはまさに不思議にして偉大な御存在としかいいようがないのだ。 真冬の氷点下15度の日でも、時には1枚のセーター姿で晩のおかずを買いにショッピングセンターへ行くの

冷凍食品
2016年10月 3日
「なかなかいけるよ」 「下手な店より美味しいかも」 一人暮らしをしている五十代の数人が集まって、食事作りどうしてる?という話から始まった。同居していた親が他界したり老人施設に入ったり、子供が巣立ち、夫と死別したり離婚したり、そ

編集者
2016年9月26日
小檜山博氏の「人生という夢」(河出書房新社)を読んだ。ページをめくる度に何度も胸を打たれた。 著者の小説ですでに類似した内容があっても、回想としての切り口が違うと鮮度は失わない。北海道を足場に生きてきた著者の人生を支えてきた人間ド

心意気・・
2016年9月19日
この夏、1960年代のポピュラー音楽から文化を紹介する企画展に携わる。かつてレコードがひとつの時代を築いてきて、今も押入れや棚の奥に仕舞われていることも少なくない。私が持っているのは映画音楽ばかりで、ポップス系は数枚であった。 先
夏をさがして
2016年9月12日
二カ月くらいだか曇りと雨の日がつづいていた。オホーツク海高気圧が張り出していたせいで、太平洋側道東方面には晴れた日がほとんどといっていいくらいになかった。これほどまでなのは過去に記憶があまりないような気がしている。今年はもう夏らしい夏

ブログ訪問
2016年9月 5日
最近ある歌舞伎役者のブログを見るのが日課になっている。歌舞伎を観劇したことは一度もない。知識も一切なく、日本のこの伝統芸能は私にとって残念ながらとても縁遠い分野でしかないけれど。彼の人気は高くファンも多い。ブログのフォロアーも芸能人断

ともきたる
2016年8月29日
6月20日に本が恵送されてきた。「ともきたる」森忠明著の空谷跫音録という随筆だった。奥付を見ると発刊直後の謹呈で恐縮した。 枕許に置いて寝る前に1編づつ読んでいった。新書サイズの軽装本だが、浅慮で読み飛ばすことが失礼な高書で、著者

ニッコリ・・
2016年8月22日
ここに住んだのは、10年前になる。そのころ、昼時になると側の空き地に軽のワゴン車が来て、弁当を並べていた。すると何台か車が集まり、女性たちが弁当を積んで出掛けて行く。彼女たちは、道ですれ違うと笑顔で会釈をしてくれた。やがて、そこの弁当
追いかける
2016年8月 8日
人生もすでに半分過ぎてしまっている。それでもまだまだ若い気でいるし、元気だ。仕事をする、どこかへ出かける、何事かについて考えるなど、ただ若い時のようにはいかないということがある。ちょっとだけ力が弱くなってきているぶん気持ちは柔らかいと

リオへの祈り
2016年8月 1日
組織的なドーピング関与が明らかになったロシア。リオデジャネイロオリンピックへの道を閉ざされた選手たち。この地の国家ぐるみのドーピング疑惑の歴史は長く、オリンピックの開催ごとに取りざたされてきたような気がする。周囲の関係者が選手の食事や