元気の秘訣
2023年11月 6日
錦秋の某日、私の勤める福祉事業所の職員と利用者一同で、日帰りのバス旅行に出かけた。福祉バスというのがあり、福祉該当者は無料で利用できる。移動範囲と時間は制限されているので、候補地の希望を取りまとめるのには一苦労だ。谷田製菓から始まり、締め
成果主義
2023年10月30日
商業デザイナーとして私が独立したのが42歳(1992年)だった。その15年後に主な顧客を次々となくした。日本経済のバブル崩壊後、地方にデフレ経済の低迷がつづいていた。 自営を畳んで派遣労働に就き、その半年後に私は運よくデザイン制作部のある
生きるための食欲
2023年10月23日
仕事帰りのAさんと待ち合わせて「早坂剛一写真展」を観に行った。十勝の四季の風景写真約80点を観賞して、展示会場を出た。残暑つづきの9月初旬の夕刻だった。 「この後の予定は。食事でもどう?」と私はAさんに声をかけた。「予定は別にないです。外
のれん・・
2023年10月16日
単身生活をしていた時は主に外食だった。住まいは名古屋駅から地下鉄東山線で15分、下車駅の覚王山周辺で夕食の摂れる店を探した。 最初に目に入ったのが風に揺れる赤いのれんで、うどん〝玉屋〟と書かれてあった。扉を開けると鰹節と醤油のいい匂いが空
手の姿
2023年10月 9日
注文洋服店に生まれ育って、高校卒業すると札幌へ向かった。問屋の紹介で中心街にある紳士服販売店に就職したが、二ヵ月ほどして社長が、 「家業を継ぐのであれば仕立の勉強をした方がいいのでは」 と話された。そうして紹介されたところが日本トップレベ
心をキャッチ
2023年10月 2日
札幌の街は老朽化したビルの建て替え工事で、いつの間にかビルが無くなったり、新しいビルがそびえていたりと目まぐるしい。そんな中、7月の開館前から市民の注目と期待を集めた場所がある。街のど真ん中に建つ複合施設の中の水族館aoao sappor
ロドリゲス愛
2023年9月25日
猛暑の日が続いていた。冷房のきいた自室で古い映画でも観賞するつもりで、DVDのレンタル店に寄った。商品棚から「シュガーマン・奇跡に愛された男」を手にとった。(シクスト・ロドリゲス。歌手の物語なのか?)と私は思うていどの認識だった。 70年
地縁・・
2023年9月18日
かつて勤めていた時には転勤で引越を繰り返し、住んだ処は短くて1年、最長は8年に及んだ。入社して東京での独身寮生活は、布団一式と身の周りのものだった。 やがて家庭を持ち子供が出来ると所帯道具も増え始め、東京から帯広への引っ越しではコンテナと
突然の酷暑
2023年9月11日
コロナは続いているが、制約がそれなりに解除になって人通りが多くなり、夜の飲食店街も復活して賑やかになってきた。帯広の街も本来の在りようになってきただろうか、と言いたいが...。 7月下旬になって突然に酷暑がはじまったのである。そしてかつて
働き手はどこに?
2023年9月 4日
長距離の都市間バスは、列車移動とはまた違った快適さがある。体にフィットする座席に体をうずめて、ぼんやりと車窓の景色を眺めていると時間を忘れる。 便利で快適な高速バスだが札幌―函館間を走る〝高速はこだて号〟が、この十月から運転手の確保ができ