希望のスクリーン
2012年6月11日
「映画」を観るのに、テレビやDVDなどでというのはぼくにとっては論外なのだ。つまり大きなスクリーンで迫力ある作品を観ることができるというのはそれほどに魅力があるわけで、たとえ壁に罅が入っていたりシートがちょっと破れたりなどがあってもそ
馬と暮らす男
2012年5月28日
新得へイベントの手伝いに行った。行事が終わり後片付けをした。新得に来たら、ぜひ会おうと考えていた人がいた。狩勝高原三合目で「ウエスタンビレッジサホロ」という乗馬クラブを経営するJACKだ。和名?はあるがジャックと名乗る、年齢不詳の男だ
源氏と平家・・
2012年5月21日
子供のころ少年少女文学全集の源平合戦に胸をワクワクさせ、源氏一族や平家一門の名前を諳んじていた。 小学校の図書館で「平家物語」を見つけ、続いて「源氏物語」を読んだところ、義経も清盛も出てこない。以来、源氏物語に手が出せなかった。
ことばは力なり
2012年5月14日
さる飲食店でコーヒーを飲みながらマスターと話をし、自分に病巣ができたので入院手術をする話を伝えた。 彼は、「良性だと言っているけど、開けてみたら『これはダメだ』といって手術できない場合もあるしな」と言い、そして「惜しい人をなくした
村山由佳さんへの手紙
2012年4月23日
作家の村山由佳さんに偶然会ったのは六年前だったろうか。新得の「ウェスタンビレッジ」にジャック及川氏を訪ねた時だ。そこに女性二人が野外乗馬を終えて顔を出した。その一人が小説家の村山さんだった。及川氏が「こちらは、新聞にコラムなどを書いて
八雲立つ・・
2012年4月16日
歴史が好きで最初に読んだ物語が日本神話。出雲の旅は神話の世界を身近に感じさせてくれた。このツアーで八雲町から参加されたご夫婦に知己を得た。八雲と謂えば、須佐之男命が八岐大蛇退治の後、居を構えた出雲を詠んだ日本最古の和歌が浮かぶ。
歩いてゆく
2012年4月 9日
ことのほか寒い冬もいつのまにか去ってしまい、早春を迎えていた。三月半ばから日中は少し陽も強くなってきて春を感じさせるが、しかし昼をまわると空はいくぶん灰色になり、気温も下がって厳しい寒さになる。春はまだ先だった。 春分の日を過ぎた
通信教育
2012年3月26日
今春の選抜高校野球大会の出場校に、長野県佐久市の通信制高校「地球環境」が初めて選ばれた。常連高校と異なり、通信制高校は練習のための環境や時間に恵まれないだろうと想像した。私も通信教育で学んできたので「地球環境」高校の試合ぶりに興味がわ
美ら国エレジー・・
2012年3月19日
小学生の頃に切手ブームがあった。ストックブックに収めた色とりどりの図柄の中で、大蔵省印刷局製造、3¢、守禮門復元記念と書かれた「琉球切手」に外国を感じた。 日本の海賊に滅ぼされた琉球王の遺児たちが、室町末期の山城の国を舞台に王城再
寂寥たる日々
2012年3月12日
十勝の幻想的ともいえる雲もない空は静かにゆったりとして遙かなる彼方へと広がっている。しかしその水色の大空は、下界に対して何かの秘め事を孕んでいるふうにも見えてならない。天空というものは悠遠の昔からそういうものなのかも知れない。 天