錯覚・・
2015年9月28日
京都駅から山陰本線の快速で10分余、嵯峨嵐山駅に着き案内板に従い15分ほど歩いた。そこが平安時代の嵯峨天皇の離宮で、門跡寺院の格式を持つ空海ゆかりの大覚寺。 門前で若い僧侶から「おはようございます」と挨拶され、境内そこかしこにその
袖が・・
2015年8月10日
降りしきる雨は、石段を上がるたびに傘の滴となって背中を濡らす。織田信長を祀る船岡山の建勲(けんくん=正式には、たけいさお)神社の手水舎はすでに人垣があった。 「中へどうぞ」と隙間が作られ、誰かが「十時からですよ」言った。間もなく神
並ぶ・・
2015年7月21日
そこは、房総半島の真ん中あたりの富津市、内房線の浜金谷駅近くに建っている。目の前は海で、対岸の三浦半島をフェリーが結ぶ。東京からはアクアラインを抜ければ、車で1時間半の近さだ。 金谷美術館の開館5周年記念特別展として、房総を物語の
着る・・
2015年6月15日
背広を脱いで6年余り経つ。クローゼットに背広10着、ネクタイ数十本がクリーニングのビニールのままで眠っている。 いまはジーンズとTシャツ、冬はトレーナー姿で過ごしてきた。運動と言えば歩く程度。大のお菓子好き、チョコレート・ビスケッ
ひととき・・
2015年5月25日
毎月読む「ひととき」と言う雑誌は、20年以上続くJR東海のCM「そうだ京都、行こう。」の特集号が切っ掛けだった。巻末には東海道・山陽新幹線ルートマップと時刻表があり、そのエリアをテーマに組まれている。 すでに訪れていた竹田城や赤穂
その時に・・
2015年4月20日
よく目にするのが「捨てる」とか「思い切る」の文字と「断捨離」という言葉。これを自分に当てはめたなら、ストレスを起こしそうだ。 街に出かけると先ずは書店を覗き、音楽ショップで試聴。パソコンから古書店目録やオークションを漁る。こうして
ひびく・・
2015年3月16日
今年も写真に添え「家族が増えた」「大きくなった」と書かれた賀状が少なくない。「正月はどうでした」と訊くと「孫の相手だった」とか、「この秋生まれる5人目の孫が愉しみ」のメールを開き苦笑する。 家の近くが通学路で、朝から子供たちの声が
通う・・
2015年2月16日
地下鉄に乗ると大半の人は下を向いて画面を弄っている。まして東阪名で朝の電車内を見回すと、一様に俯き加減・・俗に言うガラケーを出すのをためらってしまう。 利き手を痛めたこともあって、年明けにスマートフォンを選ぶ。携帯を通算して20年
つくる・・
2015年1月26日
かつて、人前で話をすると動悸が高まり冷や汗が流れてきた。プリントやテキストがあればまだしも、手元に何もないとその緊張度は頂点に達していく。解消法として、黒板や模造紙をツールにしたこともあった。 後にオーバーヘッドプロジェクターが導
なごむ・・
2014年12月15日
小学生の頃に覚えたのは「人群れ」だったか「一路雄々しく」なのか、ともあれ「イチロクマルマル」・・即ち1600年の史上名高い「関ヶ原の戦い」を歩いてみたいと思い立ち、名古屋駅の喧騒をすり抜け、東海道本線の快速に乗り50分ほどで関ヶ原駅に